「この塔にずっと暮らしてるキャロルなら今まで通りだし、何も変わらない。
適任だと思わないかい?」
そう言われ確かにそれもそうかとキャロルは唸る。
「あっでももし私が将来結婚とかするじゃないですか?
そうなったら塔から出られないとなると困りませんか?」
「…そんな相手でもいるのかい?」
「いえ、今はいませんが私も一応貴族ですし将来的には政略結婚でもするでしょうから。」
「…まあその政略結婚する未来は諦めて貰うしかないかな?」
ルシウスに言われまあ自分が将来結婚したいと思う事も起こりそうにないし大丈夫かと納得する。
むしろこの塔にずっと引きこもって魔道具開発をしながら一生独身貴族を謳歌するのも悪くない。
喜ばしい事のようにも思えてきた。
「まあ悪くない話かもしれませんね。」
「そう?
じゃあこっち来てくれる?」
ベッドの上をポンポンと叩かれる。
「ベッドの上でやるんですか?」
「…逆にどこでするつもりだったんだい?」
「いや部屋で何かするとしか聞いてない物でよく分からなくて。」
キャロルはそう言いながらベッドにいそいそ上がり正座する。
顔を上げると何故かルシウスが項垂れていた。
「いや…そうだよね。
ある意味究極の箱入り娘だもんね。
3歳からの年季の入った引きこもり令嬢だもんね。
教育係もついてないんだもんね。
分かってると思った私が馬鹿だよね。」
ルシウスが顔を手で覆ってブツブツ呟いている。
何かルシウスの中で事件が起こったらしい。
ルシウスは指の間からキャロルをチラリと見ると大きな溜息をついた。
失礼ではないだろうか。
「…分かったよ。
とりあえず首出して。」
そう言われてギョッと顔を歪める。
こいつまさかまた噛み付く気なのか。
「…今日は噛み付かないから。」
そう言われ渋々顎を上げて首を逸らす。
ルシウスの顔が近付いて来て首に唇が触れる。
「…痛っ。」
確かに噛み付かれはしなかったがチリチリとした痛みが走った。
しばらくしてからルシウスが唇を離しキャロルの手首を持ち上げる。
ガリっと鈍い音がして思いっきり噛まれたと気が付いた。
「ちょっ殿下!
やっぱり噛み付くんじゃないですか!」
手首は切れてベッドにかかる真っ白なシーツに血が垂れてしまう。
「…この程度の痛みで済んで感謝して欲しい位だけどね。」
適任だと思わないかい?」
そう言われ確かにそれもそうかとキャロルは唸る。
「あっでももし私が将来結婚とかするじゃないですか?
そうなったら塔から出られないとなると困りませんか?」
「…そんな相手でもいるのかい?」
「いえ、今はいませんが私も一応貴族ですし将来的には政略結婚でもするでしょうから。」
「…まあその政略結婚する未来は諦めて貰うしかないかな?」
ルシウスに言われまあ自分が将来結婚したいと思う事も起こりそうにないし大丈夫かと納得する。
むしろこの塔にずっと引きこもって魔道具開発をしながら一生独身貴族を謳歌するのも悪くない。
喜ばしい事のようにも思えてきた。
「まあ悪くない話かもしれませんね。」
「そう?
じゃあこっち来てくれる?」
ベッドの上をポンポンと叩かれる。
「ベッドの上でやるんですか?」
「…逆にどこでするつもりだったんだい?」
「いや部屋で何かするとしか聞いてない物でよく分からなくて。」
キャロルはそう言いながらベッドにいそいそ上がり正座する。
顔を上げると何故かルシウスが項垂れていた。
「いや…そうだよね。
ある意味究極の箱入り娘だもんね。
3歳からの年季の入った引きこもり令嬢だもんね。
教育係もついてないんだもんね。
分かってると思った私が馬鹿だよね。」
ルシウスが顔を手で覆ってブツブツ呟いている。
何かルシウスの中で事件が起こったらしい。
ルシウスは指の間からキャロルをチラリと見ると大きな溜息をついた。
失礼ではないだろうか。
「…分かったよ。
とりあえず首出して。」
そう言われてギョッと顔を歪める。
こいつまさかまた噛み付く気なのか。
「…今日は噛み付かないから。」
そう言われ渋々顎を上げて首を逸らす。
ルシウスの顔が近付いて来て首に唇が触れる。
「…痛っ。」
確かに噛み付かれはしなかったがチリチリとした痛みが走った。
しばらくしてからルシウスが唇を離しキャロルの手首を持ち上げる。
ガリっと鈍い音がして思いっきり噛まれたと気が付いた。
「ちょっ殿下!
やっぱり噛み付くんじゃないですか!」
手首は切れてベッドにかかる真っ白なシーツに血が垂れてしまう。
「…この程度の痛みで済んで感謝して欲しい位だけどね。」

