地面を蹴り侵入者目掛けて氷の矢を放つ。
キャロルに気が付いた侵入者はスレスレの位置で矢を躱す。
だが体制が崩れたその一瞬が欲しかっただけだ。
キャロルは炎を纏わせた拳に体重を乗せ相手の鳩尾に叩き込む。
「ぐふぉっ!!!!」
侵入者の口から鈍い声が漏れる。
だがいかんせん体格が足りず倒すには至らない。
手足の長さも違うため相手の蹴り上げた足を避けきれず横っ腹を掠めた。
鈍い痛みが走る。
地面に転がりながら侵入者がこちらに短剣を構え走ってくる姿が見えた。
キャロルは地面に手を付き茨の棘を纏った蔓を侵入者に向けて伸ばす。
侵入者が蔓を避けながらこちらに短剣を投げ付けた。
キャロルは口角を上げる。
ーかかった。
短剣がキャロルの頬を掠め血が飛んだ。
だが投げる事に集中した隙に躱した侵入者の足をキャロルの氷魔術が捕らえた。
一瞬にして首から下が凍り付く。
「チッ!!!!」
侵入者の舌打ちとキャロルが短剣を拾い侵入者の喉元に突き付けたのはほぼ同時であった。
侵入者は火魔術で氷を溶かそうとしているが溶かすより早く凍らせれば良いだけだ。
ここからはもう魔力量勝負。
負けるつもりはない。
キャロルは扉の向こうにいるであろうリアムに向かって怒鳴る。
「リアム様!
侵入者です!
確保をお願いします!」
怒鳴りながら侵入者の口までを凍らせる事が出来た。
これで詠唱は出来ない。
こいつはさっきから小さく詠唱を唱えていた。
口さえ動かせなければ氷を溶かす事も自害する事も叶うまい。
キャロルの怒鳴り声を聞いたリアムが扉を開けて中に飛び込んできた。
キャロルはふぅっと小さく息を吐いた。
だがリアムはキャロルを見て目を見開く。
「危ない!!!!!」
「…え?」
リアムの怒号と同時に肩に衝撃が走る。
熱した鉄を押し付けられた様に肩が酷く熱い。
振り返るとリアムがキャロルの背後にいたらしいもう1人の侵入者の首を跳ね飛ばすのが見えた。
血飛沫が上がり真っ白な壁を汚した。
肩に触れた掌がべっとりと赤に染まる。
刺されたのだと理解した時には意識が黒く染まりかかっていた。
侵入者を抑えた仲間の近衛騎士の姿とキャロルを揺さぶるリアムの姿を見ながら目を閉じる。
毒でも塗られていたのだろう。
植物状態の人間を刺すだけでは安心出来なかったとでも言うのか。
そんな事を頭の片隅で冷静に考えながらキャロルの意識は暗闇に飲まれていった。
キャロルに気が付いた侵入者はスレスレの位置で矢を躱す。
だが体制が崩れたその一瞬が欲しかっただけだ。
キャロルは炎を纏わせた拳に体重を乗せ相手の鳩尾に叩き込む。
「ぐふぉっ!!!!」
侵入者の口から鈍い声が漏れる。
だがいかんせん体格が足りず倒すには至らない。
手足の長さも違うため相手の蹴り上げた足を避けきれず横っ腹を掠めた。
鈍い痛みが走る。
地面に転がりながら侵入者がこちらに短剣を構え走ってくる姿が見えた。
キャロルは地面に手を付き茨の棘を纏った蔓を侵入者に向けて伸ばす。
侵入者が蔓を避けながらこちらに短剣を投げ付けた。
キャロルは口角を上げる。
ーかかった。
短剣がキャロルの頬を掠め血が飛んだ。
だが投げる事に集中した隙に躱した侵入者の足をキャロルの氷魔術が捕らえた。
一瞬にして首から下が凍り付く。
「チッ!!!!」
侵入者の舌打ちとキャロルが短剣を拾い侵入者の喉元に突き付けたのはほぼ同時であった。
侵入者は火魔術で氷を溶かそうとしているが溶かすより早く凍らせれば良いだけだ。
ここからはもう魔力量勝負。
負けるつもりはない。
キャロルは扉の向こうにいるであろうリアムに向かって怒鳴る。
「リアム様!
侵入者です!
確保をお願いします!」
怒鳴りながら侵入者の口までを凍らせる事が出来た。
これで詠唱は出来ない。
こいつはさっきから小さく詠唱を唱えていた。
口さえ動かせなければ氷を溶かす事も自害する事も叶うまい。
キャロルの怒鳴り声を聞いたリアムが扉を開けて中に飛び込んできた。
キャロルはふぅっと小さく息を吐いた。
だがリアムはキャロルを見て目を見開く。
「危ない!!!!!」
「…え?」
リアムの怒号と同時に肩に衝撃が走る。
熱した鉄を押し付けられた様に肩が酷く熱い。
振り返るとリアムがキャロルの背後にいたらしいもう1人の侵入者の首を跳ね飛ばすのが見えた。
血飛沫が上がり真っ白な壁を汚した。
肩に触れた掌がべっとりと赤に染まる。
刺されたのだと理解した時には意識が黒く染まりかかっていた。
侵入者を抑えた仲間の近衛騎士の姿とキャロルを揺さぶるリアムの姿を見ながら目を閉じる。
毒でも塗られていたのだろう。
植物状態の人間を刺すだけでは安心出来なかったとでも言うのか。
そんな事を頭の片隅で冷静に考えながらキャロルの意識は暗闇に飲まれていった。

