キャロルが景色を見ようとデッキに上がるとルシウスとリアムが手摺に持たれていた。
2人も景色を見に来たらしい。
レオンはやはりトイレだろうか。
ルシウスがキャロルに気付くと笑みを浮かべて手招きする。
「おいでキャロル。
面白い物が見えるよ。」
「面白い物ですか?」
キャロルが手摺に近付くとルシウスが海を指差す。
指の先に目をやるが遠くに島が見えるだけだ。
「あの島が何か?」
「あの島はね、島に見えるけどアスピドケロンっていう巨大な海亀の魔獣なんだよ。」
そう言われてもう一度よく見ると確かに島が移動している様にも見える。
「…なんかこっちに近付いてません?」
「近付いてるね。」
ルシウスがクスクス笑う。
何が楽しいのか。
「アスピドケロン自体は穏やかな魔獣だから怖がらなくて良いよ。
魚が好きな匂いを出して魚が集まるから国によっては豊漁の神様扱いする所もある位だしね。」
「へー、そうなんですね。」
「それよりもよく見て。
アスピドケロンに生えてるあの木の下。
何か見えない?」
キャロルはもう一度目を擦ってアスピドケロンをよく見る。
ルシウスの指差す木の下をよく見ると何かが水の中に落ちたり飛び上がったりしていた。
尾びれはあるが上半身は人間である。
「…あれって人魚ですか?」
「そうだね。
実は人魚にも種類があってあそこにいるのはよく似てるけどローレライとセイレーンなんだ。」
「なんかめちゃくちゃ暴れてますけど何してるんです?
水遊びですか?」
キャロルの問いにルシウスが吹き出した。
「違う違う。
あれはね喧嘩してるんだよ。」
「えっ喧嘩ですか?」
「ローレライとセイレーンはね本当に良く似た種族なんだ。
同じ歌によって船乗りを惑わせるんだよ。
ただ1つ違う所があってね、ローレライは船乗りを惑わせて遭難させたいんだけどセイレーンは船を破損させて難破させたいんだ。
だからさっきから歌を歌ってこの船を何とかしようとしてるんだけど、両種族が同時に全く違う歌を歌う物だから絶妙な不協和音になっててね。
上手くいかない物だから大喧嘩になってるんだ。」
キャロルがもう一度アスピドケロンに視線を戻すと人魚達がやはり跳ね回っている。
ただ喧嘩にしては相手に攻撃をしているように見えないが。
2人も景色を見に来たらしい。
レオンはやはりトイレだろうか。
ルシウスがキャロルに気付くと笑みを浮かべて手招きする。
「おいでキャロル。
面白い物が見えるよ。」
「面白い物ですか?」
キャロルが手摺に近付くとルシウスが海を指差す。
指の先に目をやるが遠くに島が見えるだけだ。
「あの島が何か?」
「あの島はね、島に見えるけどアスピドケロンっていう巨大な海亀の魔獣なんだよ。」
そう言われてもう一度よく見ると確かに島が移動している様にも見える。
「…なんかこっちに近付いてません?」
「近付いてるね。」
ルシウスがクスクス笑う。
何が楽しいのか。
「アスピドケロン自体は穏やかな魔獣だから怖がらなくて良いよ。
魚が好きな匂いを出して魚が集まるから国によっては豊漁の神様扱いする所もある位だしね。」
「へー、そうなんですね。」
「それよりもよく見て。
アスピドケロンに生えてるあの木の下。
何か見えない?」
キャロルはもう一度目を擦ってアスピドケロンをよく見る。
ルシウスの指差す木の下をよく見ると何かが水の中に落ちたり飛び上がったりしていた。
尾びれはあるが上半身は人間である。
「…あれって人魚ですか?」
「そうだね。
実は人魚にも種類があってあそこにいるのはよく似てるけどローレライとセイレーンなんだ。」
「なんかめちゃくちゃ暴れてますけど何してるんです?
水遊びですか?」
キャロルの問いにルシウスが吹き出した。
「違う違う。
あれはね喧嘩してるんだよ。」
「えっ喧嘩ですか?」
「ローレライとセイレーンはね本当に良く似た種族なんだ。
同じ歌によって船乗りを惑わせるんだよ。
ただ1つ違う所があってね、ローレライは船乗りを惑わせて遭難させたいんだけどセイレーンは船を破損させて難破させたいんだ。
だからさっきから歌を歌ってこの船を何とかしようとしてるんだけど、両種族が同時に全く違う歌を歌う物だから絶妙な不協和音になっててね。
上手くいかない物だから大喧嘩になってるんだ。」
キャロルがもう一度アスピドケロンに視線を戻すと人魚達がやはり跳ね回っている。
ただ喧嘩にしては相手に攻撃をしているように見えないが。