胸にくすぶるこの気持ちは、後悔、なのだろうか。

ただ自分の身を守ることに必死で考えたこともなかった。

「少なくとも、今日のおまえは今までのおまえとはちがう。身体を張って、近藤を守った。だからやっぱり、俺の中のおまえは変わってないよ」

そう言って笑った慎太郎。

その笑顔がわたしの中のモヤモヤを吹き飛ばしていく。わたしが起こした行動が正しかったのかはわからない。

でも、これだけは言える。

よかったって。

「慎太郎って、どこまでもお人好しというか……どうして、そこまでわたしのこと」

「昔っから、なんとなく放っておけねーんだよ。それより、あいつら、これで諦めたわけじゃなさそうだし、またなんかあったら絶対に俺に言えよ?」

明日からのことを考えたらものすごく不安だ。

でも不思議なことにそこまで焦ってはいないの。

むしろ、なるようになれっていう感じ。

「ありがとう」

わたし、強くなってみせる。

慎太郎みたいに。