あの時は熱のせいで記憶が混在してたけど、夢で見たあの忌まわしい出来事はこの先実際に起こる出来事だ。
夏休みが始まる四日前、つまり……明日実際に起こってしまう。
慎太郎に軽蔑されて、暗い地獄へと落ちていったあの日……。
どうして二度もそんな経験をしなきゃいけないの。
キリキリを通り越して、ギリギリと胃が痛む。
こんなに痛かったら、わたしの胃には穴が開いてしまうんじゃないだろうか。
それかストレスで胃潰瘍にでもなってしまいそう。
はぁ。もう全部が嫌だ。なにも考えたくない。学校にも行きたくない。
心とは裏腹に、身体は勝手に動いて明日の準備を始めている。
カバンの中身は三日前のままで、今の今まで触る気にもなれなかった。
「なに、これ」
カバンの中を開けて中身を取り出していくと、小さく折りたたまれたメモが教科書と教科書の間から出てきた。
もちろん、見覚えはない。戸惑いながらそのメモを開くと、中に書かれていたのはなにかのURLだった。
つぶやきサイトで有名なツブヤイターの名称がURLの中に入っていて、さらにはID番号のようなものまで明記されている。
ツブヤイターの誰かの個人ページかな?
でもいったい、誰の?
これがカバンに入っていたということは、わたしに見てほしいってことだよね?
わたしはスマホにそのURLを打ちこむと、ドギマギしながらページを開いた。



