もしも明日があるのなら、君に好きだと伝えたかった。


しばらく涙が止まらず、しまいには嗚咽まで出てきた。こんなに泣いたのは、いつぶりだろう。

泣いているうちにまた意識が遠くなってきて、気づくと眠りに入っていた。

そしてそれから三日、わたしは熱にうなされることになった。

三日目の午後にはもうすっかり熱が引いて、少しずつ食欲も出てきた。

学校も三日間休んでいる。

あの日、目が覚めると保健室に慎太郎はいなかった。

放課後まで寝てしまっていたらしく、誰が持って来てくれたのかはわからないけど、カバンが近くに置いてあった。

帰ろう。起き上がると気配でわかったのか、先生がカーテンの隙間からヒョイとと顔を覗かせた。

笑うと目尻にシワができ優しそうな小太りの保健の先生は、親を呼ぼうかと言ってくれたけど、わたしはそれを断固拒否して自転車に乗って帰った。