もしも明日があるのなら、君に好きだと伝えたかった。


『ぷっ、琉羽、あんた、なに震えてんの。しかも、半泣きになってるし』
『あはは、ウケるー!』
『な、んで、……』

なんで笑っていられるの?

ふたりのことがわからない。

でも、やらなきゃ明日は我が身……。

菜月の時より、もっとひどいことをされるかもしれない。

だけど身体が動かなくて、わたしはただその場に立ち尽くす。

カーカーと遠くでカラスの鳴き声がした。

『あーもう。トロいんだからっ』

痺れを切らした優里がわたしの手から瓶を奪い取ろうとしたその時。

『なにやってんだよ?』