もしも明日があるのなら、君に好きだと伝えたかった。


最後に生きたいと願ったことで、生かしてもらえたんだろうか。

もしあのまま死んでもいいと思っていたら、わたしは死んでいた……?

心の底から生きたいと願ったから、今ここにいいるのかな。

それに過去の出来事だって、あれは夢だったのかな。

事故直後から一週間意識がなかったみたいだし、長い長い夢を見ていたんだろうか。

考えてみても、わからないことだらけだ。

でもなぜか、勝手な直感であれは夢なんかじゃなく、実際に起こったことなんだと確信している自分がいる。

「生きて、る……わた、し、生きてる」

胸の奥からジワジワと温かさが込み上げた。

次第に涙が浮かんで、熱い雫が耳の横へと流れ落ちる。

生きているという事実に、声にならないほど心が震える。

これまで生きてきて、ここまで嬉しいことはなかったかもしれない。

生きていてよかったと、今なら胸を張って言える。

もう死にたいなんて思わない。

この命がとても愛おしく思えるのは、たくさんの経験があったから。