でもそれは叶わない願いだから。

こうやって運命を受け入れて、流れに身を任せて……。

だけど、本当にそれでいいの……?


最後の最後までわたしはただ身を委ねているだけで、自分じゃなにも……そう、なにも、なにもしていない。


『悩んで、苦しんで、もがいて、あがいて、ああでもない、こうでもないって迷ったり、落ち込んだり、まちがいに気づいたり、後悔したり、どん底を見たり、誰かのために必死になったり、がむしゃらに生きて、そこでようやくわかるもんなんじゃねーのかなって思うんだ』


ふと蘇った言葉は、かつて慎太郎がわたしに説き伏せてくれたもの。

なぜか今思い出した。

わたしは慎太郎が言ってたように生きられただろうか。

ううん……答えはノーだ。