ああ──。 わたしは、このまま死ぬんだ──。 ふよふよふよふよ──。 どこだかわからない場所を漂う浮遊感に、身を任せてしまいたくなる。 このまま流れに任せていれば、きっと楽になれるのだろう。 なんとなくだけど、そんな気がするの。 慎太郎が死なずに済むのなら、わたしは喜んで自分の運命を受け入れる。 もう二度とあんなにツラい思いはしたくない。 慎太郎が死ぬのを目の当たりにした瞬間、絶対に失いたくないと思ったんだ。