わたしは自分の思いを口にする前から全部を諦めて、無理だって、言ってもわかってもらえない、反対されるって決めつけて、伝えることをしてこなかった。
ちゃんと向き合ってこなかったわたしも、悪かったんだ。
真剣に話せばわかってくれたかもしれないのに、そうしないことを選んだのは紛れもなくわたしだ。
「親は子どもの幸せを願う生き物なんだ。生きてさえいてくれたら、それだけで十分なんだよ」
「……っ」
お父さんの言葉に頭を鈍器で殴られたかのような衝撃が走る。
生きてさえいてくれたら……って。
そうだ、わたしは、もうすぐいなくなる。
それがわたしの変えてはいけない運命。