もしも明日があるのなら、君に好きだと伝えたかった。


「で、でも、わたし、いつも慎太郎に助けられてたよ……それは、ありがとう」

「ははっ、なんだよ、改まって」

「こんな時にしか、伝えられないから……」

わたしは慎太郎みたいに、思ったことをポンポン口にできないんだよ。

それができたら、きっと楽なのだろう。

「琉羽は覚えてないかもしんねーけど、俺ら五歳の時に一回だけ会ったことがあるんだ」

「え……?」

なに、それ。

そんなの、知らない。