もしも明日があるのなら、君に好きだと伝えたかった。


慎太郎に手を引かれながら、うつむき気味に歩いた。

時々振り返っては、わたしの様子をうかがってくれる優しい慎太郎。


「大丈夫か? もう少しで広いところに出るから、それまで辛抱して」

「あ、うん……」

人混みは嫌いなのに、どうしてだろう。

今の状況も悪くないって、もっともっと、この中に埋もれていたいって思っているわたしがいる。

そんなことを思うなんて、今日のわたしはどうかしている。

こんなの、わたしじゃないんだから……。