慎太郎に手を引かれながら、うつむき気味に歩いた。 時々振り返っては、わたしの様子をうかがってくれる優しい慎太郎。 「大丈夫か? もう少しで広いところに出るから、それまで辛抱して」 「あ、うん……」 人混みは嫌いなのに、どうしてだろう。 今の状況も悪くないって、もっともっと、この中に埋もれていたいって思っているわたしがいる。 そんなことを思うなんて、今日のわたしはどうかしている。 こんなの、わたしじゃないんだから……。