「そういえば、琉羽の親は大丈夫だった?」
「え、う、うん。なんで?」
「うちの親、普段門限厳しいのに、お祭りの日だけは遅くなっても許してくれるの。なかなか、そんな親っていないでしょ? 普通なら、早く帰って来いって言うじゃん? そもそも、夜出かけることにうるさい親って多いし。琉羽んちはどんな感じ?」
「あ……うちは、基本的になんでもありだから」
「ほんと? なら、よかった」
「あんまり遅くならなきゃ、大丈夫……」
「うん、花火が終わったら切り上げよう」
菜月とそんな会話をしながら、メインのお祭り会場の神社にたどり着く。
待ち合わせ場所は、鳥居の下。
たくさんの人がそこで人待ちをしていた。
「まだ来てないみたいだね」
サッと辺りを見たけど、慎太郎と浩介くんの姿は見当たらない。
まだ待ち合わせまで時間があるし、当然といえば当然なのかもしれないけれど。
「それにしても、暑いね」
菜月が手にしていたうちわで顔を仰ぐ。
「わたしも、全身汗だらけ」
菜月は浴衣だから余計に暑いのか、さっきからハンカチで何度も汗を拭っている。
「お祭りは好きだけど、この暑さだけはどうも好きになれない」
「だよねー、わたしも!」
そんな他愛もない話をしていると。



