カサッ



“南ゆきさんへ


初めまして。1年2組の飯田和真です。

急にすみません。

南さんに直接会って伝えたいことがあるので、よければ今日の昼休み、屋上に来てくれませんか?

待ってます。


飯田和真より”



うそぉ…

わたし宛じゃ……



「飯田和真って、あの飯田和真じゃん!」



へ?



「あやちゃん知ってるの?」


「知ってるもなにも、結城くんの次に人気なイケメンよ!」



ほぉー


あの結城くんと同じくらいおモテになるのか。



「結城くんは王子様って感じだけど、飯田くんはとっても誠実で爽やかイケメンなのよ」



爽やかさんかー。



「凄いじゃないゆき!

あの飯田くんから呼び出しよ!

飯田くん、どんなにいろんな人から告白されようが全て断ってきたらしいわよ」


「へぇー」


「ま、それがこういう理由があったなら納得だわ」


「どいうこと?」



あやちゃんは1人で納得しちゃってるけど、わたしにはこれっぽっちも理解できていない。



「そうだよね。うん、そうだ。

ゆきはこういう子だった」



?マークをいっぱい頭に浮かべてあやちゃんを見る。



「ちゃんと自分の目と耳で理解してきなさい。

絶対に昼休み屋上に行くんだよ!いいね?」


「う、うん…」



あやちゃんの勢いに押されて首を縦に降った。