え…?



「変だよな。

基本、俺女のことが嫌いなのに」



そうだよ。


結城くんは、表だと女の子にも優しくていつも笑顔を振りまいてるけど、お昼休みに2人になると、その女の子たちに対しての愚痴が酷い。

めんどくさいことも嫌いなはず。


じゃあ、どうして?



「とにかく、俺がいいって言ってんだからゆきは迷惑だとかそんなこと気にすんな。

いいな?」


「はい……」



どこか腑に落ちないところはあるけど、あえてそこは考えないようにすることに決めた。



「てかそんなことよりさ、ゆき」


「…?」


「お前ブラつけてねーの?」


「っ…!!!!!」



忘れてた!


そうだ!わたし、下着がなくてそれ取りにきたんだった!


どうしよう…気づかれた、結城くんにっ……!



恥ずかしいを通り越して、もう涙がでてくる。



「は、離してください!」



必死で離れようと試みる。



「その格好といい顔といい、俺のこと誘ってるようにしか見えないんだけど」


「っ!?ち、違います!! 」



たまたまだもん!

たまたまお風呂場に持ってくの忘れただけだもん!