結城くんが学園王子の仮面をはずしたら。



「うぅ…、買いすぎちゃったかなぁ…」



わたしの両手にはスーパーの袋。



朝、結城くんに今日の夕飯なにが食べたいか聞いたらハンバーグって言ってたのを思い出したの。



最初はハンバーグの材料だけ買うつもりだったのに、つい見だしたら止まらなくなっちゃって。



いつの間にか袋いっぱいに。



「さすがに重いよぉ…」



そんなこんなで気づけば家。



「や、やっとついたー…」



ドサッと袋を玄関に置く。



「結城くんはまだ帰ってきてないのかな」



よし。


じゃあ先に夕飯の準備しないとね!



なんだかんだ料理が得意なわたし。



専業主婦で料理上手なママに習って、気づけば得意になっていたんだ。


ママには負けるけど。



それにしても、朝の結城くんは可愛かったなぁ。



ハンバーグが食べたいって言ったときの顔、目がキラキラしてて

いつもは意地悪な印象しかないけど、このときは子供っぽくて可愛いって思っちゃったんだ。