結城くんが学園王子の仮面をはずしたら。



「放課後ーー!?!?」


「うっさい」



耳を塞ぐ結城くんに、なんでもっと早く起こしてくれなかったんですか!と猛抗議。



いや、結城くんのせいにするのは見当違いだっていうのは分かってるんだけど、そう言わずにはいられない。



やばい、やばいよ…。


授業さぼるなんて初めてだよ…。



「俺は起こした。

ちゃんと昼休み終わる5分前にな」



えっ?



「じゃあどうして、?」


「お前が起きなかったんだよ。

どんだけ起こしても。

さすがにお前置いて授業行くのは気が引けたからそのままにしておいた」



そうだったんだ。



「すみません。

なんか、ほんとにありがとうございました」



悪いことしちゃったな。



「別にいいよ。

どうせ授業なんかに出なくても苦労しないし」



あぁそうでしたね。



たしか結城くんは学年1位の頭の持ち主だとか。



あやちゃんがこの前わたしに教えてくれたっけ。



いいですねぇ。

頭が良い人は苦労しないから。