結城くんが学園王子の仮面をはずしたら。



だって、昨日のことだってあるし…。



結城くんにはいろいろと顔を合わせづらいと言いますか…。



「ママが行ってきてよー。

わたし、もう学校に行かなきゃだし……」



なにかと言い訳をするも、そんなのママには関係なく


「いいから!

直也くんが遅刻してもいいの?

ほら、行ってきなさいゆき」


「……はーい」



結局ママにはかないませんでした……。



コンコン



「結城くん?

もうそろそろ起きないと遅刻しちゃいますよ?」



シーン……



これ、絶対まだ寝てるよね?



仕方ない。

部屋に入って起こすとしよう。



「失礼しまぁす」



小声でそう言い、抜き足差し足で結城くんの部屋に入る。