結城くんが学園王子の仮面をはずしたら。



コンコンッ


「結城くん?お風呂空きまたしたよ」



――シーン……



あれ?

結城くん、いないのかな。



いやでも1階にはいなかったし。

じゃあもしかして寝てるのかな…。


うーん……。



ガチャッ



へ?



「わり。

イヤホンしてて聞こえなかった。なんだった?」



あ、寝てたんじゃなかったのか。



「お風呂、空きましたよ?」


「ん。ありがとな」



伝えることを伝えたから、部屋に戻ろうとした瞬間__



「あっ、なんなら一緒に風呂入る?」

とんでもない言葉を発した結城くん。



……バッ!



勢いよく結城くんの方へ向く。



「っ……!」


「ハハッ」



わたしの顔を見ていきなり笑いだす結城くん。



な、なに…?



なんかわたしの顔についてる?



「あんたの顔、りんごみてーに真っ赤だぞ?」



結城くんは笑いながらそう言った。