「そんな中言われたの。
相手の幸せを願って身を引くのも、一つの愛だって…」
そう言った逢坂の顔は、何か吹っ切れたかのような顔をしていた。
「だからね、結城。
あたしは結城の幸せを願う。
結城が彼女……、南さんと幸せになれるように、あたしは結城の背中を押す」
逢坂、知ってんのか……?
ゆきのこと。
驚いているのが顔に出ていたのか、逢坂はフッと笑って
「結城の彼女が南さんだってことぐらい、結城見てたら分かるよ。
これでも本気で結城のこと好きだったんだから」
マジか……
全然知らなかった…。
「結城」
そして今まで以上に真剣な顔をして、逢坂は俺を真っ直ぐ見た。
俺もしっかり逢坂の目を見る。
「南さんのとこに行ってきな。
今を逃して、もし南さんに彼氏とかできたらどうするの?
結城がうだうだしてる間に南さんに好きな人ができたらどうするの?
南さんモテるんだよ?
南さん狙ってる男子、いっぱいいるよ?」
