結城くんと別れてから数日。



今のわたしは全く何も手につかない。


結城くんのことが頭から離れないんだ。



ただ一日一日をボーッと過ごす日々。



「ゆき、最近どうしたの?

結城くんと何かあった?」



そんなわたしの様子に、とうとう痺れを切らしたのはあやちゃんだった。



あやちゃんには全部お見通しみたいだ。



そんなあやちゃんに、わたしは溜めてたものを吐き出すかのように今までのことを話し始めた。



「わたし、…結城くんと別れた…………」



あの日の保健室での結城くんの顔を思い出して、胸がズキリと痛くなる。



「………は?!

ちょ、え、どういうこと!?」



かなりの間をとって驚くあやちゃんは、すぐさま凄い勢いでわたしの肩を掴んで揺さぶった。



ぐわんぐわんと首が振られ、頭がクラクラする。



「あ、あやちゃん…」



首を振られながらあやちゃんの名前を呼ぶと、ハッとしてあやちゃんはわたしから手を離してくれた。



「え、と……」



それからわたしはあやちゃんから視線を外し、言葉を濁す。



「次の授業サボるよ」


「ちょ、え…?あやちゃん?」



そんなわたしを見兼ねて、あやちゃんはわたしの腕を引っ張って教室から連れ出した。



着いた先は屋上だった。



「さぁ、全て洗いざらい吐いてもらいましょうか」


「実は……___」



そしてわたしは、あの保健室でのことを話し始めた…。