結城くんが学園王子の仮面をはずしたら。



「…ったま、いった……」



ズキンズキンと痛む頭に顔をしかめる。



ここ最近の寝不足続きと、あまり食べ物を口にしていなかったのがとうとう身体に来たらしい。



しばらく頭の痛みに耐えていると、段々と痛みが弱まってきた。



「あれ、ゆきじゃん。おはよー」



下を向いていると耳に入ってきた大好きな親友の声。


その声に、ふと安心している自分がいた。



「あやちゃん。おはよう」



若干残る頭痛を隠してわたしは顔を上げた。



「ゆき?ちょっと顔色悪くない?大丈夫?」



さすがあやちゃん。鋭いな……。


でもあやちゃんには心配かけたくないから。



「そうかな?全然大丈夫だよ。ほら!」



そう言ってピョンっと飛んでみせるとあやちゃんも笑って、

「まぁバカは風邪ひかないっていうしね」

なんてわたしをバカにする。



「もぉ、あやちゃん!

あやちゃんはわたしをバカにしすぎ!」


「ごめんって」


「ほら、教室行こあやちゃん!」



わたしはそう言って教室に向かって駆け出した。



まだちょっと頭痛いけど、時間が経てば治るよね?

うん大丈夫、何とかなる。



しかしそんなわたしの思いとは裏腹に、昼休みにはわたしの体調の悪さは悪化していた。



「はぁ…はぁ…はぁ……」



動悸と頭痛と目眩がわたしの体を襲う。

体も熱いし、熱あるのかな……



前を歩くあやちゃんの背中が霞んで見える。



ちょっとヤバいかも……。

そう思ったときにはわたしの体は傾いていた。