『はぁー…』
咄嗟に入ったけど、面倒臭いことに巻き込まれたな。
あー、ゆきに会いたかったのに時間ねーじゃん。
最悪……
まぁ、逢坂がギャル女に絡まれた原因は俺だしな。
あのまま知らないフリするのもなんとなく気が引けたし。
けど、当の逢坂本人は未だ下を向いていて何を考えているのか分からない。
『逢坂』
逢坂の名を呼ぶと、逢坂はビクッと肩を震わせた。
『何?
さっきあいつらが言ったこと気にしてんの?』
そう聞くが、逢坂は黙りを続けた。
はぁ……
『逢坂』
痺れを切らした俺は逢坂の肩を掴んでこちらを向かせようとした。
『……し、……ぱ…………き』
そのとき、何かを呟いた逢坂。
しかし声が小さすぎて聞き取れない。
『ごめん。なんて言った?』
顔を近づけてもう一度聞く。
すると逢坂は顔を上げて、
『好きだよ』
と言った。
