それじゃっ!と言ってそのまま走って行ってしまった。
は、え…?
『ちょ、!』
おいおい、まじかよ…
『なんか大変なことになっちまったな。直也』
呆れたような顔をしてそう言う舜。
『お前なぁ。他人事みたいに言うなよ』
『ま、俺は関係ねーし。頑張れよ、直也!』
はぁ…
なんか俺、これから偉い目に合いそうな気がするんだけど……。
『あっ、そうだ。
ゆきちゃん、何がなんでも泣かすんじゃねーぞ』
舜はそう言って、教室の中に入っていった。
それからは大変だった。
毎日のように逢坂が俺に話しかけてきて、いくら俺が無視をしようがこいつは諦めない。
そのおかげで学校でのゆきとの時間も減り、かなりのゆき不足。
ただ、なんとなく逢坂のことを嫌いにはなれなかった。
なぜなら、こいつが他の媚び売ってくる女たちとは違ったから。
ただひたすら俺に気持ちを伝えてくるこいつを、他の女と一緒にするのはダメだと思った。
