『こんなに誰かのこと好きになったの、初めてなのっ……!』
中にいたのは、逢坂さんと結城くんだった。
逢坂さん……
逢坂さんの悲痛な声を聞いて、胸が痛くなった。
逢坂さん、結城くんのこと本気で好きだったんだ…。
結城くんは逢坂さんの言葉を聞いて、黙って下を向いている。
そんな結城くんに
『結城のことが大好きなんだよ!』
そう強く言ったかと思えば、結城くんのネクタイを引っ張りキスをした……
『……ぇ…』
う、そ……
目の前の嘘みたいな光景に、わたしの体は固まって動けない。
結城くんは驚いているのか目を見開いて固まっていた。
あ、やばい…。
目の前で起こっている出来事を理解した途端、じわりと目に涙が滲んだ。
いてもたってもいられなくなったわたしは、動けない体を必死で思い起こして足に力をいれてその場から逃げ出した。
