気づけばあっという間にきてしまった放課後。
正直言って、全然心の準備ができてません!
結城くんからの返信によれば、どうやら6組の教室に迎えに来てくれるらしい。
すっかりクラスメートがいなくなって静かになった教室で、あやちゃんと一緒に結城くんを待っている。
「あやちゃん、どうしよう……。
緊張しすぎて心臓が凄い速く動いてるよ……」
このままじゃいつか止まっちゃうかも、と思うぐらい速い。
「もうしっかりしなゆき。
もうそろそろ結城くん来るよ?」
うう……
そんなこと分かってるけど……
うわぁぁ…
どんな顔して結城くんに会えばいいんだろう。
結城くんを好きと自覚してから、なんだか今までのように結城くんに接することが出来ないわたしがいた。
すると―…
「ゆき」
教室の入口のところでわたしを呼ぶ結城くんがいた。
そこに佇む結城くんはやっぱりかっこいい。
もともとかっこいとは思ってたけど好きと自覚してからは、より一層かっこよく見える。
もうダメだ、ヤバいよわたし……
「ほらゆき!
結城くん来たよ!行ってきな!」
グイグイとわたしの背中を押すあやちゃん。
あっという間に結城くんの元へと連れてこられた。
