「飯田くん。

飯田くんの気持ち、わたしは嬉しいですよ？

迷惑だなんて思ってません」


「ほんと？よかったー」



わたしがそう言うと、心底安心したと言うような顔をして言った。



「ゆき？

あんたは優しすぎなの。

もっとズバッと言ってやらないと」


「松島さん？

俺とゆきちゃんの邪魔しないでね」



飯田くん！？


それはさすがに言い過ぎだよ！


あやちゃんが……！

鬼が降臨してしまう！



「飯田くん？

それはどういうことかしら？」



ヒィー！

やっぱりー！！



「松島さんがいつも俺とゆきちゃんの邪魔してくるからでしょ？」


「邪魔？

それはゆきを泥棒野郎から守ってる、の間違いじゃないかしら？」


「その泥棒野郎って俺のことかな？」


「当たり前じゃない。

あたしのゆきをあたしから奪おうとしてるんだから」



ちょ、ちょっと２人とも？


そろそろ……


「あたしのゆきって、そんな松島さんの重い思いにゆきちゃんは迷惑してるんじゃない？」


「迷惑？」



ヒィー！


飯田くんの一言に、もともと鋭かった目付きがさらに悪くなった。