結城くんが学園王子の仮面をはずしたら。



「ごめんね、あやちゃん…」


「いいよ。

ただし、これからは隠し事禁止だからね!」


「うん!」



満面の笑みを浮かべたあやちゃんに、心の中で"ありがとう"とつぶやく。



「てことは?」



なぜかニヤニヤとした顔を近づけてくる彩花さん。



「な、なに……?」



ジリジリと迫ってくるあやちゃんに後ずさりする。



するとあやちゃんはわたしの耳元に


「キスした?結城くんと」


「へっ!?」



ド直球で変なことを聞いてくるあやちゃんに目を見開く。



「いやだって、同じ屋根の下で男と女が暮らしてるんだよ!?

何にも無いわけないじゃない!」



いやいやいや!



「それに?

この前あんたがあたしの家に泊まれるか聞いたとき、ゆきママとゆきパパいなかったんでしょ?

結城くんと2人っきりで夜を過ごしたってことじゃない!」



彩花さん、やめましょう……