結城くんが学園王子の仮面をはずしたら。



――ガチャ
「ただいまー」



え……?



「ゆき、腹減った」


「……………………」


「ゆ、結城くん?なんで?」



思わぬ人物の登場にあやちゃんは目を丸くさせながら呟いた。



しかしわたしの思考はフリーズ。



結城くんもわたしの隣にいる人物を見て固まっているみたいだ。



って、はっ!


「ちょ、結城くん!こっち来てください!!」



リビングの外に結城くんを連れ出す。



「なんだよ」


「バイトは!?

どうしてこんなに帰ってくるのが早いんですか!?」



いつもはもっと遅いじゃないですか!



「あー。なんか今日早く終わったから」



は、早く……



「どうするんですか!

今あやちゃんがいるんですよ!」


「そんなん知らねぇよ。

俺はバイト終わって帰ってきただけだし」



うっ……


そりゃ、おっしゃる通りだけど……。



どうしようどうしよう…………