なんだかんだでまだ未練がある思っていたから、本人からその言葉は衝撃以外のなにものでもなかった。 心の隅で自惚れている自分がいるけれど、まるで自信は持てない。 ……くそ。 こう考えている間にも、学校祭は始まろうとしている。 俺も杏も、午前のシフトだ。 ただし、受付である杏に対して、俺は看板を持って校内をまわる客引き。 ただでさえ今日までの期間でも杏にかわされてまともに話なんてできていないのに、こんなんじゃ今日もできる気がしない。