……そりゃ、心配だよね。当然だ。 だって、彼女は拓海の……大切な人だもん。 優希くんの隣にいた私には見向きもしなかった。 それどころじゃなかったのはわかってる。頭ではわかってる。……けど。 「……しごと、しごと」 クシャクシャになってしまった手元のチェックシートをゆっくり伸ばして、ペンを動かす。 「……よし、ここもオーケー、っと」 誰にも拾われない声を絞り出したのと、じんわりと滲む汗が瞳を通って頬を伝ったのは同じタイミングだった。