「杏は?」

「え?……ちょ、」


しまった、と思ったときにはもう遅かった。


拓海の手がまっすぐに伸びてきて、私の頬に触れる。



「な、にして……」

「お前はそんな日焼けしてねぇのな」

「っ!」


さらっと言われたセリフに目を見開いた。

瞬時に恥ずかしさで顔に熱がこもる。


や、やられた……。


楽しそうにニッと笑う拓海を見ると、これは絶対に確信犯。