片想い同盟



「キミたち、南中の元3組の子たちだよね?」


振り向く先にいたのは、ニコニコと笑いかけてくる茶髪の男子。


いきなり話しかけられて私も香里奈も一歩下がったけれど、その顔にはなんだか見覚えがあった。


「え、っと……?」

「あー、ごめんごめん。俺らも南中なの。ちなみに元1組」


ニカッと笑う彼の後ろには、あと何人か男子がいる。


が、彼らの顔を確認するよりも先に、さっきから話しかけてくる彼がグイッと私の顔を覗き込んだ。


「やっぱり!キミ、遠山さんだよね?うわっ、中学んときも可愛かったけど超美人になってる」


急な至近距離で話されて、私は唖然。


けれど、ふと、さっきのこの人の言葉が頭をよぎった。