片想い同盟



***


「杏樹〜!こっちこっち!」


やってきた夏祭り当日。


待ち合わせの場所に着くと、懐かしい顔ぶれが揃っていた。


中学3年のときによく一緒に遊んでた友達4人。


「ごめん、お待たせっ」

「全然!あたしもさっき来たところだから。にしても杏樹、変わってないね〜」

「へへっ、香里奈こそ」


中でも、真っ先に私の名前を呼んだこの香里奈は、中学3年間同じクラスで特別仲が良かった子だ。



「みんなも久しぶりっ」


他の3人もちっとも変わっていなくて、ちょっと会っていないだけでこんなに久しぶりに感じることにみんなで笑った。