ピコン、とスマホが再び音を立てたのは、私が返信をしてからわずか3分後。



「あれ、もう部活の時間じゃ……」


予想外の通知に疑問を抱きながら画面を覗き込むと、送り主は拓海ではなく、中学時代仲の良かった友達だった。


わ、私ってば、拓海だとばっかり……。


自分の勝手な思い込みがただただ恥ずかしい。


その子からのメッセージの内容を確認して、私はすぐに返事をした。





『え、杏も?』

「"も"って、もしかして拓海も?」


その日の夜、恒例化しつつある寝る前の電話で、私はそのメッセージのことを拓海に話した。