そしてまたスッと手が伸びてきたかと思えば、カチャリとメガネを外された。
「あっ、ちょっと」
「うわっ、度強くね?なにお前、そんなに目悪いの?」
自分で私のメガネをかけようとした拓海は、よほどキツかったのか一瞬で外して顔をしかめる。
勝手に取っておいて失礼しちゃうなぁ、全く。
「この距離でも黒板とか見えない感じ?」
「……まぁ、余裕で見えないよね」
「いやそんな自信たっぷり言わなくても」
拓海は両目とも視力1,5以上あるらしく、一度でいいからメガネの生活をしてみたいらしい。
私的には、裸眼で生活できる拓海が羨ましくて仕方ないけど。



