「え」

「……なんだよ。俺だってやりすぎたかなーくらいには思ってるよ。まさかあのタイミングで白石さんが出てくるなんて思わなかったんだって」



拓海から出てきたその名前に、体が反応する。



「なんで、白石さんのこと……」

「は?何をいまさら。……言ったろ?高野には好きなやつがいるって」



「相手が誰かくらいわかってる」と、拓海は言った。




そっか。そりゃそうだよね。


わかる人にはわかるんだ。あの2人の仲の良さ、お互いの気持ちが。




白石ゆめちゃん。


優希くん、拓海と同じサッカー部のマネージャーで、唯一優希くんが特別な笑顔を向ける女の子。





……優希くんの、幼なじみ。