遠くで女子たちの歓声が聞こえる。
……練習試合、盛り上がってるのかな。
見に行きたいな。……もう、優希くんは私を友達と思ってくれないかもしれないけれど。
だって、完全に困らせた。好きな人いるのに。
しかも、あんな急に言われたら誰だって。
そう考えたら考えるほど涙が溢れてしまって、私はグッとそれを拭った。
こんなところで泣いたらダメだ。
上を向いてパシパシッと頬を叩く。
それでも、やっぱりじんわりと涙が滲んできてしまって。
『言ったろ?俺たちは不毛なんだよ』
いつかの、拓海の言葉が頭をよぎった。
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