「ひたなの方が
 びしょ濡れじゃん」



顔を近づけたまま

低く、かすれた声でつぶやく。



「せっかく風呂入ったのに
 風邪ひくだろ」



キッチンからタオルを取り、

飛鳥が私の顔をそっと拭く。



さらにグッと顔を近づけて来て

思わず目を、つぶった。