とりあえず、
必死にタクシーを探して
私のマンションの住所を告げた。


「修さん~ さみー」




飛鳥が目を閉じたまま
ぶるっと震え、私の肩に
頭をコツンと預けてきた。


タクシーの運転手が
チラっとミラー越しに見てる。



バレたらまずい!



飛鳥のかぶっている
パーカーの帽子を
深く被せ直す。


100%一般人の私は
この状況をどう捉えたらいいのか。



大スターを隣に乗せて
我が家に連れ込もうとしてる・・



いや、違う。違うぞ。
飛鳥を守るために、仕方なく、よ。