繰返す日々の中でまた今日も一日が始まる。
私は現在37歳
主人と3人の子どもと共に過ごしている。
平々凡々な日々の中にいるこの私には誰にも知られてはいけない秘密がある。
ループしているかのように見えるこの日常は嘘と偽りでできている。
あれはもう8年前になるだろうか。
子どもが生まれ仕事復帰した最初の職場に彼はいた。
真面目そうないかにも童貞と言わんばかりの30歳。
たどたどしく話しかけてくるのがやけに笑えた。
主人は年上で、もうその頃には母としてしか私を見ることが出来なくなってしまっていた。
そう世間で言うセックスレスだ。
それも仕方ないのかと思っていた矢先やけに熱い眼差しを送ってくる彼がただただ笑えた。
新年会でお酒を飲んだ私は少し浮かれていた。
その隙を彼は見逃さなかった。
車に乗せられ気づけばキスしていた。
でもさすがは童貞。
その時はそれで終わった。
が、しかしそれから2週間後ひょんなことからランチに行くことになりそのままラブホテルへ・・・
結婚して7年。
真面目に妻を演じてきた私だった。
ただこの一瞬緩んだ糸を一気に手繰り寄せられた。
30歳童貞のなんともいえないおぼつかなさにやられてしまったのだ。
決してイケメンではない。ただただ真っ直ぐに私を見つめる彼に私は押しきられたのだ。