「烏丸迅の京都事件簿」

その日、山崎さんは生徒指導室に用事があるといい、部活の見学は後半見に行くと言っていたのだが、終わる30分前になっても中々来ないで居た。

暑さで面を脱いでひと息つく。

「真澄のやつ来ねぇなぁ。
花田、何か聞いてへんの?」

「え…ううん。でも、生徒指導室行く前深刻そうな表情してたよ。」

「そっか…。」

付き合って半年目の事だった。

「かーらすまくーん!!♡」

「うぉっ!?まーた、お前かいな!」

宮村さんがまた、烏丸にちょっかいをかけにきた。

「ね、彼女とキスしたんだってー?
あたしともしてみてみない?」

「はぁ!?アホな事ぬかすな!」

「ちょっと…宮村さん!やめなよね!」

イラッとした花田さんがすかさず注意する。