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「はぁー。ええ湯やなぁ。」

「だね。」

温泉には露天風呂もあり、2人はそこで寛ぐ。

ふと、青山は烏丸の背中の火傷の跡に気づく。

「おまえ…その傷跡ってもしかして。」

「ん?あぁ、家が火事なった時のやで。中々、でっかいやろ。」

「…紫音を守った時のか。
今頃、あの子は天使にでもなってるのかな。」

「だとしたら、めっちゃおてんば天使やな。」

少しだけ寂しそうな顔で笑った烏丸を想うと、青山はぎゅっと胸の奥が痛んで話題を変えた。

「てかさ、結局山崎さんとは付き合ってたの?」

「まだ言うか、それ。」

「だって気になるよ。
お前の色恋って滅多に聞かないし。
それに、何となく山崎さんて烏丸の事まだ、好きみたいぢゃん。」