いつも想うのはあなただけ。

仕事の話と一緒に、さりげなく好意を示すぐらいはしたかったのに、いざその瞬間になると恥ずかしく、終始緊張が相手に伝わってしまわないようにするので精一杯であった。

やはり慣れていないことは、なかなか難しい。

また近いうちに誘いたいのだが、うまい口実が見つからないのもまた事実であり、どうアプローチをしようか悩んでいた。

送ったメールになんらかのレスポンスがあれば、まだいいほうなのかもしれない。

西野は仕事をしながら、そんな弱気な考えを抱いていた。