やっぱ、お前は俺じゃなきゃダメだろ


その姿を傍で見ていた要は慌てて彼女の腕を引いて立たせ、その手口から引っ張り出して水道水で洗い流させた。

「馬鹿。傷口を洗うのが先だろ」
「ごめん……」

冷たい水が血液と共に傷口の汚れを洗い流していく。
ある程度洗ったところで要は水道の蛇口をとめた。

「ここは俺がやっておくから、トモはさっさと手当てして来い」

要に言われて、朋世はしょんぼりしながら「分かった……」とリビングを一度後にした。


リビングの隣の和室に行き、戸棚から救急箱を運び出す。
中から消毒薬を取り出して清潔なガーゼに染みこませた。
そのガーゼを傷口に当てるとチリチリとしみて痛みがはしる。


今夜は最悪だ――……


さっきから要に対してかっこ悪いところしか見せていない。
情けないため息を吐きながら絆創膏を巻いた。