近所のコンビニに到着して、要は買い物中の幼なじみが出てくるのを店の外で待つ。
駅近ではないこのコンビニでは夜の九時を過ぎれば深夜走行の運転手や仕事帰りのサラリーマンが軽食を求めて立ち寄るくらいだ。
「お待たせ」
ものの数分で、小さなコンビニ袋を提げた朋世が店内から出てきた。
「気が済んだか?」
「うん」
お目当てのものが手に入って、朋世は嬉しそうに頷く。
そして、今度こそ二人は寄り道をすることなくまっすぐ帰路についた。
朋世と要はお互いの自宅の境目で向き合った。
「じゃあ、俺帰るから」
軽く挨拶をして門を開けようとしたその時、要は上着の袖をチョンと引っ張られる感覚を覚えた。
朋世は俯き加減で何も言わない。
ただ、上着の袖を遠慮気味に掴んでいるだけ。



