結局、外が暗くなる時間まで未読の漫画を読んだり撮り貯めておいたドラマを観たりして過ごす。お腹がすいて、母が準備してくれていた夕飯を食べた。
時計は夜の九時を回っていた。
そろそろお風呂にでも入ろうとソファーから立ち上がった朋世だったが、急に甘い物が食べたい衝動にかられる。
女子高生がこんな時間から甘い物なんて禁断の果実を手にするアダムとイヴのようなもの。
ダメだと分かっていながらその衝動を抑え切れないのは、きっと両親が不在なこの自由な空間の所為だと思った。
「コンビニ行こう」
朋世は“善は急げ”というように財布片手に家を出る。
春の夜風はまだまだ冷えた。
身を縮めて気持ち早足でコンビニに向かう。
近所のコンビニまでは公園を横切った方が近道だった。



