子どもを置いてそんな大胆な外出をした事が無いのだから無理も無い。
しかし、朋世ももう高校生だ。
留守番くらい一人でできる。
「心配しないでよ。たった一泊でしょ」
「そうか。朋世もこう言ってくれているし、考えてみようか。なぁ、母さん?」
「そうね……」
両親は迷いながらも、この申し出を前向きにとってくれた。
「楽しみだね。お土産期待してるから」
朋世のちゃっかりした要求に、少々堅い表情をしていた両親も笑顔を取り戻す。
「朋世の好きなもの買ってくるわね」
「何かリクエストがあったら言ってくれ」
二人は本当に楽しそうだった。
素敵な結婚記念日になればいいと心から思う。
朋世は「分かった。考えとく」と告げて、再び自室に戻っていった。



