『うそぉー!かいちゃん元気にしてる?潰れたってちゃんと帰れたのかしら?』

俺のお袋鈴木京香(すずききょうか)
料理が趣味の元気な56歳。
ちなみに母は見えない。

同じこと考えてたって言うのはやめとこ…。

『ちゃんとタクシーで帰らせたよ。仕事行ってくる。』

長くなりそうな話を止めて玄関に向かった。
『かいちゃんによろしくねーー!』

声でけぇよ…。

『はいはい。行ってきまーす。』

本当元気な両親だな。そう思い玄関のドアを開けた。
ガラアァァ…。

『おぉ!仁!仕事か?』

親父が朝稽古から戻ってきた。
俺の親父鈴木剣心(すずきけんしん)
今はここの寺の僧侶。剣道の有段者であり、
毎朝、離れで朝稽古をしている元気な57歳。

『あぁ、行ってくる。』

『気合い入れてけよー‼︎』

どっからそんな叫ぶ元気があるのか不思議に思い家を出た。